確率の低いものばかりを渇望してしまうという点で、私はギャンブラーと同じだ。
ギャンブラーは主にお金を無駄にしているが、私は主に時間を無駄にしている。
自分のもつポテンシャルを活かす方向に人生の舵を切ったほうが正しい人生を歩めるということが明らかなのに、航路を行ったり来たりして今どっちを向いているのかすらわからなくなっている。
この例えのまま突き進むと、自分は平凡な船なのに通りがかる潜水艦や豪華客船に憧れて、なんとか近づけないかと、部品を変えてみたりエンジンを改造してみたりという日々である。広い海の上でぽつんと。通りがかるものに白い目で見られながら、挙動不審を繰り返している。
どうやらこの航路には、わかりやすい目的地がたくさんあるようだ。しかし、そのどこにも魅力を感じられない。そこに行ったのがすごいという噂にも興味がない。
一日に何回も「私は一体何をしているんだろう?」と思う。何をしていても思う。なぜなら明確な目的地がないから。
ふと、子どもがよく言う将来の夢を想起する。なりたいものは?「仮面ライダー」「ドラゴン」「プリキュア」
自分がなりたいものは、これと同列に並ぶのかもしれない。「ん?爪が鋭いぞ?俺にはドラゴンの素質があるのかも」みたいな、自分を納得させる証拠集めに血眼になって、少しでも対象物との距離を縮めようとしている。わたしはどうしても、自分がドラゴンになれるのではないかという幻想を捨てきれないでいる。ドラゴンの着ぐるみを身につけて満足できる人もいるけれど、本当のドラゴンをみたらやっぱり虚しい気持ちになる。でも、自分自身の影は残しておきたい。足が尻尾になるようなことはしたくない。自分が保たれる範囲で最大限近づくのが自分のルール(あるいは崩壊を恐れている)。
それを堂々と言えるほどピュアではない。わたしはすべてをクリアしたいのだ。母親を困らせたくはないのだ。人に嫌われたくはないのだ。
若さの免罪符は失効間近。時間はそれだけが問題ではない。心から受け入れてもらうには若さがなければ。是正の声を押し退けてこそである。
乖離

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