今日はなんといってもM1グランプリが開催される日だ。こんなに楽しみにしている日はない。お笑い好きにとっては当たり前の感性であると思うが、ほとんどの人にとっては大したイベントでもないらしい。昨日バイトで一緒だった男はM1を見ないらしい。友人と課題をやるらしい。よっぽど健全である。
友人と課題、なんて自分のボキャブラリーに無い言葉である。人生で一度もないかもしれない。さみしい人生である。
そして、大事件は昨日生じていた。昨日の夜、M1の夜にバイトの人員が足りないので入ってほしいと言われたのだ。最初は断ったが、少し考えて帰ってから録画したのを見れば良いかなと思って受け入れたのだ。しかも、21時からなので途中までは生で見れる。というので、大事件という程でもないが生で優勝者の決定を見れないことが確定している。
昨日コタツで寝落ちしたので、寝不足である。M1はすき焼きを食べながら見るのが毎年の習慣なので、そのための買い物に出なければならない。そう思っていたが、YoutubeShortsでピェンロー鍋というものが流れてきたのでそれもいいなと思って、乾燥シイタケが安く売っていればそれにしようと意気込んだ。
しかし、日曜の昼には安くなっているお肉は売っていないだろうし、色々なものの需要が上がって年末価格になっているだろうから、あまり期待はせずに出かけた。最初に行ったスーパーで素晴らしい出会いがあった。それは、見切り品の場所に春菊としいたけが売られていたのだ。値段を見ると春菊は二束で120円。しいたけは大きめのもの6個入りで120円。ここで気持ちは大きくすき焼きに傾いた。お肉はやはり高い。牛肉はとても手が届かないので豚こま肉を手に取る。牛脂で牛成分は我慢しようと思ったが、その横に200円で牛すじが売られていた。牛すじは買ったことがなかったので、いい機会だと思いそれも手に取る。ここで一つ間違えたのがしらたきではなく春雨を買ったことだ。しかし、このスーパーで春菊、しいたけ、豚肉、牛すじとすき焼きのメンバーを安値でほとんど集めてしまった。あとは消化試合で、もう一軒の帰り道のスーパーで安売りされた白菜ぶつ切りとリンゴジュース、醤油を買って帰宅。帰ってまだお昼なので、冷蔵庫に余っていた豚ひき肉でつなぎなしハンバーグをつくってマフィンに挟んで食べる。ちゃんと中まで焼けているが不安に思いながら完食。
そうこうしている間に敗者復活戦が始まる。大量にあるみかんを頬張りながらそれを見る。どうしても準決勝で見たネタなので集中力が続かない。だからこそ、違うネタの組には釘付けになった。ここにガクヅケとTCクラクションがいればもっとワクワク出来た、なんて考えながら。スタミナパンのネタが面白すぎた。Bブロックの中盤は有力候補が集まりすぎていた。マユリカが上がったので、早急にラジオの最新回に追いつかなければならない。そうしてあっという間に18時になっていた。CMが多いので、その合間を縫ってすき焼きをつくる。適当に作っても、醤油、みりん、酒、砂糖を混ぜて色々とぶち込んで卵をつけて食べれば美味しくなる。それがすき焼きである。小さい鍋で作ったので、野菜が全然入り切らなかった。もう一回つくれば良いやと思って、とりあえず第一弾すき焼きが完成。だいたい審査員が入場するところくらいだ。食べるのが早いのは良くない。最初の組が始まる前に半分くらい食べ終えてしまった。しかし、令和ロマンがトップは流石に声が出た。しかも、準決勝とは異なるネタ。なんか聞いたことあるやり取りだと思ったら、ご様子で議論されていた内容が昇華されたもののようだ。面白すぎる。そして、ヤーレンズ、真空ジェシカと優勝候補が続く。真空ジェシカは本当に面白い。ドーパミンが出る面白さである。令和ロマンに1点差で負けたときに、また決勝に進めない気がして不穏な心持ちになった。こんな面白いのにまだ最終決戦に進めていないのはおかしい。その後、マユリカ、ダイタク、ジョックロックと3組を見届けた時にバイトに出勤する時間になった。こんなに出かけるのが億劫なことはない。お客さんにネタバレされることを恐れながらバイトする。しかし実は、朝からずっと頭が痛くて決勝戦を真剣に見入ることが出来ていなかったので、頭痛薬を飲んでバイト中に万全の体調に直して、帰ってから真剣にM1を見れるというちょっとしたラッキーという気持ちもある。バイト中は頭痛のため少しローテンションだった。弱めの頭痛薬を飲んだので、これは想定内である。しかし、23時をすぎる頃には完治して、その後は愛想よくする余裕が生まれた。1時きっかりに閉店作業も終えてそのまま帰宅。絶対に寝落ちしてしまうので、お風呂にすぐ入ってM1をつける。ネタバレは完全に回避することが出来た。(バイトに入っていた人はみんなM1に興味がなかった)途中、ジョックロックの審査員評の部分から見直す。その後のバッテリィズが高得点。ママタルトは低得点。エバースが高得点。エバースのネタは初めて見た。めちゃめちゃおもしろい。これは最終行くかもしれないけど、真空ジェシカに行ってほしいという複雑な心境。審査員が9人だし、拮抗していたので点数の羅列だけではまだ順位がわからない(フラッシュ暗算経験者を除く)のが良かった。合計点数が出るまでドキドキできた。最後のトム・ブラウンももしかしたら行くかもと思ったが、銀色の点数が出た時点で民意という感じで少し安堵した。しかし、改めてバイトに入ってよかった。頭痛もないし、CMを飛ばせるのがデカい。CMスキップがうまくいかずに、ずっと先の場面に飛んでしまうことだけないように気をつけながら。個人的には、バッテリィズがエバースなら嬉しかったが、そんな欲張りはゆるされないほど贅沢な最終決戦。真空ジェシカの2本目を見れるのが嬉しすぎる。そして、その期待を大きく上回るネタだった。ネタ時間がめっちゃ長く感じたのは気のせいだろうか?その分、間が多いのに展開が多くて得した気分だった。令和ロマンは準決勝のネタで、でもちょっと変わっていた。(気がする)圧巻という感じだ。バッテリィズは予測できそうで、それを上回るバカツッコミなのがすごい。視点を低次元にしないと出来ないネタというのは、モグライダーの練習しすぎたら駄目、みたいな調整の難しさを感じた。自分の感性では真空ジェシカと令和ロマンの一騎打ちだと思ったが、バッテリィズと令和ロマンの一騎打ちだった。そして、令和ロマンが優勝したとき、やはり流石に声が出た。結果的に決勝の最初と最後に声が出る、最高のM1グランプリだった。せっかく布団を敷いたのにまたもコタツで寝落ちしてしまった。布団を敷いてコタツで寝落ちが一番意味わからない。それだけはやめたいと、ここに誓います。
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